予防歯科について
予防歯科とは
生涯に渡ってご自身の歯で食事・会話をし、
健康的な生活を維持していくための歯科治療

歯医者で歯を抜く原因の多くが虫歯と歯周病です。現在80歳の日本人の方の歯の本数は約15本です。15才くらいで28本(親知らず除く)の永久歯がはえ揃って、約65年間の間で歯が半分くらい失われているのです。歯が半分ない状態だとお食事や会話がどうしてもしづらくなりますよね。また歯周病菌は脳梗塞や糖尿病、低体重児出産、早産など様々な全身疾患と関与しています。予防歯科とはご自身の歯を虫歯や歯周病から守り、生涯に渡ってご自身の歯で食事・会話をし、健康的に生活を維持していくためのものです。予防歯科が定着しているスウェーデンでは80歳の方でも20本以上歯が残っています。日本でも予防歯科がもっと定着することで健康寿命をもっと伸ばすことができると考えています。
歯科仙川の予防歯科診療
まずお口の中の状態、虫歯、歯周病、噛み合わせ、不適合な詰め物、被せ物、歯がない部分などを検診します。検診ではX線写真、口腔内写真、歯周病検査、に加え場合によってはCT撮影を行います。小さな虫歯や初期の歯周病でも放置することで病気は進行します。まずは現在の状況、リスクをしっかりと診査することが重要です。
お口の中にプラーク(しこう)や歯石がついている場合は、歯科衛生士による専門的なクリーニングを行います。歯石の量が多い場合はクリーニングで数回ご来院いただく場合があります。虫歯治療も歯周病治療も歯石が多くついていて、お口の中に細菌が多い状態だと再感染しやすく、再発しやすくなります。お口の中のクリーニングをして、清潔な状態にすることが歯・口腔の健康を長期的に維持するためにすごく大事な部分です。
ご自身で歯ブラシが当てられていない部分に歯石、プラークが多くたまります。歯医者に通院中は歯医者でクリーニングできます。しかし普段の歯ブラシが前のままだと、また歯石・プラークが溜まっていきます。長期的に歯・口腔の健康を保つには、患者さま自身の適切なブラッシングが必要不可欠です。歯科仙川では、なるべく多くの患者さまに歯科衛生士による歯ブラシ指導を受けていただいています。
どれだけ歯ブラシを当てても虫歯で凹んでしまっている部分、昔に治療した被せ物や詰め物と歯の間にできている隙間は歯ブラシが届きませし、歯医者でのクリーニングでも限界があります。不適合な修復物を適切に治療することで歯ブラシのしやすい環境を作ることで虫歯の再発を予防していきます。
歯科仙川ではお口の中の状態が整い、清潔で歯ブラシのしやすい環境になったら定期的(年に3〜4回)にメインテナンスに通院していただくことをお勧めしています。どうしても磨きづらい部分を歯科衛生士がクリーニングし、検診で初期虫歯になりかけているところ、歯周病になりそうなところはないか確認します。定期的に検診・クリーニングを行うことで虫歯・歯周病から患者様の歯を、健康を長期的に守りたいと考えています。
保険診療と自由診療の予防歯科
保険診療 | 歯石とり・クリーニング |
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自由診療 | PMTC(エアフロー+ラバーカップ) |
保険診療(歯石とり・クリーニング)
超音波スケーラーという機械を使い歯石をとり、回転する歯科医院専用のブラシで歯の表面を磨きます。また歯ブラシ指導も同時に行います。
自由診療(PMTC)
超音波スケーラーという機械を使い歯石をとり、エアフローと言われる専用の機械を使い超音波スケーラーやブラシが届かない部分のバイオフィルム(歯の表面についた細菌層)や着色を落とします。その後ラバーカップで歯の表面を研磨しツルツルにすることで歯の表面に歯石やプラークがつきづらくします。
お口の中には歯周病菌や虫歯菌など多くの細菌が存在します。それらの細菌が歯の表面に定着することで歯の表面にバイオフィルムと言われる細菌の層を作ります。バイオフィルム(細菌の層)は1度歯の表面にできると普段の歯ブラシでは落とすことは困難です。歯医者で専用の器具を使い歯の表面のバイオフィルム(細菌層)を除去することで虫歯、歯周病から歯を守ることにつながります。お口の中、歯の状態にもよりますが、歯科仙川では最低でも年に2回、できれば年に3〜4回のクリーニングをお勧めしています。
お子さまの予防歯科について

生まれたての赤ちゃんのお口の中に虫歯の原因となる細菌はいません。そのため、予防次第ではお子様のお口に虫歯ゼロの状態で育てていくことも可能です。ほとんどの場合、お母さんかお父さんのお口にいる虫歯菌がお子様のお口に感染して虫歯ができます。親子間でのスキンシップ、箸やコップを親子で共有することで、親から子へ虫歯菌が感染しているのです。ただ親子の関係上スキンシップは欠かせませんし、食器や箸、コップを徹底して分けるのは難しいでしょう。ではどうすればお子様の歯をムシ歯から守っていけるのでしょうか?
一番重要なのはご両親のお口の中の虫歯菌の数を減らすことです。お子さまを育てていくご両親のお口の中に虫歯が多い場合や、虫歯にかかり安い食生活、ライフスタイルをされている場合はどうしてもお子さまも虫歯になりやすくなってしまします。まずは感染源を減らす目的でご両親がしっかりと歯医者で検診を受けお口の中を清潔な状態にすることが大切です。インフルエンザなどもどんなにマスクで予防しようと思ってもかかる場合がありますが、インフルエンザウィルス自体をなくせば絶対にかかりません。
小児歯科のページへ定期検診のご案内
定期検診でわかること
歯ぐきの状態をチェック
噛み合わせに問題がないか
虫歯や歯周病になっていないか
気づかない詰め物や被せ物の脱離
づかないお口の中の病気(根尖病変、粘膜疾患)
普段の歯ブラシで磨けているところ、磨けていないところ
定期健診を行なうメリット
虫歯や歯周病その他のリスクを早期発見することで、治療が必要になった場合でも体に対するダメージを少なくすることができます。例えば、定期検診で初期の虫歯になっていた場合、早期に発見し早く治療することで歯を削る量を少なくできますし、歯周病になりかけている部分を早期に発見し早期に治療することで歯を支えている骨へのダメージが最小限で済みます。また、定期検診を受けていただきご自身で普段磨けていない部分を歯科衛生士がクリーニングをすることでで虫歯、歯周病の予防になります。また、ご自身の歯ブラシの弱点を自覚していただくことで、普段のブラッシングが変わり予防効果がより高まります。定期検診に通っていただいて早く治療することで治療回数が減り治療費も安くなります。
お口の中、歯の状態、歯周病の状態にもよりますが、歯科仙川では最低でも年に2回は歯医者で定期検診を受けることをお勧めします。歯周病菌の細菌叢は歯周病治療後12週〜16週で元に戻る傾向にあります。歯周病の方は3ヶ月から4ヶ月ごとの定期検診クリーニングをお勧めします。
よくあるご質問
歯石とりやクリーニング
だけでもみてもらえますか?

Dr.大橋
はい、もちろん歯石とり、クリーニング、メインテナンスだけでも大歓迎です。
Dr.大橋
定期検診はどのくらいの
頻度で受けるべきですか?

Dr.中添
患者様のお口の中の状態にもよりますが、4ヶ月に1回、年に3回は歯医者で定期検診、クリーニング、フッ素塗布を行うことで虫歯、歯周病の予防効果が高まります。
虫歯が多い患者様、歯周病が進行している患者様は2ヶ月に1回とか、1ヶ月に1回の定期検診が必要なこともあります。
Dr.中添
保険は適用されますか?

Dr.廣瀬
はい、メンテナンス(定期検診)にも保険診療が適用されます。
お口の中の検査、検診、歯石、磨き残しのクリーニングを行います。
状況に応じて虫歯予防のフッ素塗布を行います。
約3,000円の治療費がかかります。
Dr.廣瀬
歯石は
自宅で除去できますか?

Dr.千喜良
歯石は患者様自身では除去できません。
歯石は歯に固くついているため、国家資格を持った歯科衛生士が専用の器具を用いて除去します。
ご自身で除去しようとすると歯肉を傷つける場合がありますのでご注意下さい。
Dr.千喜良
セルフケアだけで
虫歯を完全に予防できますか?

Dr.関矢
完璧に予防するのは難しいと思います。
歯科医師、歯科衛生士が自分の歯を磨いても磨き残しがあります。
磨き残した状態が続けば虫歯のリスクが高まります。
まず一度歯医者で検診を受けることをおすすめします。
Dr.関矢
フッ素塗布は必要ですか?

Dr.大橋
はい必要です。
フッ素には虫歯予防の効果があります。
普段の歯ブラシからフッ素を使い、定期的に歯医者で高濃度のフッ素を塗布することで予防効果が高まります。
適切なフッ素の量は年齢によって変わります。お気軽にお問い合わせ下さい。
Dr.大橋
歯周病は予防できますか?

Dr.中添
はい予防できます。
歯周病は歯周病菌が歯肉の中の骨を溶かす病気です。
歯周病が進行し骨が溶け続けると、最悪歯が抜け落ちます。
予防するには、歯周病菌の餌となる歯石、磨き残しを取り除き、歯石がたまらないようにすることが大切です。
歯周病は自覚症状なく進行しますし、再発するので定期的に歯医者でメンテナンス、定期検診を受けて頂くことで予防していきます。
Dr.中添
子どもでも
予防歯科を受けられますか?

Dr.廣瀬
はい、お子様でも予防歯科を受けて頂けます。
むしろお子様にこそ予防歯科を受けて頂きたいです。
幼少期から歯医者で予防歯科(メンテナンス)を受けて頂くことで、永久歯、虫歯ゼロも不可能ではないからです。
歯が1本でも生えれば予防歯科を受けて頂けます。
Dr.廣瀬
予防歯科と通常の
歯科治療の違いは何ですか?

Dr.千喜良
通常の歯科治療は虫歯や歯周病など病気になった状態を改善する治療です。
予防歯科とは虫歯や歯周病がない状態、治療が完了した状態から虫歯や歯周病にならないように歯医者で検診、クリーニング(歯石取り)、フッ素塗布を行います。
Dr.千喜良
初診でも
予防処置は受けられますか?

Dr.関矢
はい、受けて頂けます。
初診時に検診を行い歯石取り、歯面のクリーニング、フッ素塗布を行うことができます。ただ歯石や着色、磨き残しの量によっては1回で終わらない場合もあります。
Dr.関矢
フロスと歯間ブラシは
どちらを先に使うべきですか?

Dr.大橋
歯と歯の間のスペースが大きい場所は歯間ブラシ、歯間ブラシが入る隙間がない場合はデンタルフロスをおすすめします。
歯間ブラシにはサイズがあり、無理に通そうとすると歯肉を傷つける場合がありますので注意が必要です。
歯ブラシの使い方等も歯科衛生士が指導いたしますのでお気軽にご来院ください。
Dr.大橋